俺とうんこと松平健
なんかで聞いたことがあるんですけど、
トイレを我慢できるっていうのは動物として結構高次元的な機能らしいです。
まぁ人以外の動物はそんなにトイレを我慢する必要もないと思うので、人間の社会性の発達に伴って「排泄をコントロールする」っていう機能も発達していったと思うんです。
まぁなにが言いたいかというと、トイレを我慢できるっていうのは決して当たり前なんかじゃなくて、すごいことなんだぞと。
漏らしたって恥ずかしいことじゃない。むしろ生き物である以上、出ちゃうもんが出ちゃうのは仕方ないこと、当たり前のことなんです。
さぁ!みなさんも存分に漏らしましょう!
排泄物、みんなで漏らせば怖くない!
リピートアフタミー!
排泄物、みんなで漏らせば怖くない!
な〜んてことをさっきうんこを漏らした僕は考えていました。
いや〜さすがの自己肯定感の権化と言われた俺でも今回ばかりは
「あ、俺おわったな」
と思いましたよ。
23にもなってまさかうんこを漏らすとは
絶望で目の前が真っ暗になりました。
いや、でも、違うんですよ?
別に盛大にぶちまけたわけじゃなくてですね?
なんかオナラをしようと思ったら空気じゃなくて実が出てきたんですよ?
ちょっと、ほんのちょっとだけ出てきたんですよ?
あれ〜なんか出てきちゃったな〜って。
なんか招かれざる客来ちゃったな〜って。
漏らしちゃったか〜漏れ出て来ちゃったのか〜
う〜ん、でもこれ四捨五入したらギリギリ漏らしてないことにならないかな〜
必死で自分のなかで漏らしてないことにしようとしたんですけど、客観的に考えるとやっぱ正真正銘紛れもなく四捨五入しても漏らしてるんですよね。
ただまぁ最初に書いたように、漏らすことってそんなに悪いことじゃなくね?
さすがに職場や学校で漏らしたら迷惑かもしれないですけど、僕の場合自分の部屋ですからね?
誰にも迷惑かけてないんですよ。
だいたい世の中が漏らすことに対して厳しすぎるんですよ。
仮に学校や職場で漏らそうものなら周りから
「うんこ野郎」
「敗北者」
「肛門管理不行届」
なんてあだ名を付けられかねない。
あんたらだって赤ちゃんの頃はブリブリ漏らしてギャーギャー泣いてたくせに、少しトイレを我慢できるようになった途端にこの態度ですよ。
もうね、漏らしてる人を見たら
あぁ、あの人は大きい赤ちゃんなんだなって思ってほしい。
せめてあだ名はビックベイビーにしてほしい。
そもそもうんこを漏らしたのって俺の責任なんですかね?俺が悪いんですか?
だって俺漏らそうと思って漏らしたわけじゃないし、まさかうんこが出るとは夢にも思ってなかったんですよ。
不慮の事故なんです。
じゃあその事故の原因はどこにあるのかと聞かれれば、やっぱり「肛門」にあると思うんですよね。
完全に肛門のセキュリティシステムに問題がある。
だいたい肛門とかいう偉そうな名前しといてうんことオナラの区別もつかないとかどうなんですかね?
いや僕はね、手足は自由に動かせますけど、肛門に関しては俺の意思で動かしてはないんですよ。
肛門が肛門の意思で開いたり閉じたりしてるんです。完全に独立遊軍。俺が親会社で肛門が子会社。
㈱肛門セキュリティホールディングスなんですよ。
ちょっと肛門肛門言うのはしたないんで、これからは肛門のことを松平健って呼びますね。
僕は生命維持の業務ほとんどを担ってるんですけど、排泄行為は主に膀胱と松平健に委託してるんですよ。
そこでの不祥事は完全に松平健の責任でしょう。
漏らしたとしても責められるのはフジノシンではなく松平健なんですよ。
今すぐにでも松平健には謝罪会見を開いて、俺と俺のパンツ、そして関係者のみなさまに謝ってほしい。
だいたいほんとうに今回の件はうんことオナラを間違えたことによる事故だったのでしょうか?
松平が故意に今回の事故を引き起こした可能性だって十分に考えられますよ。
反社会うんこから松平がなんらかの形で報酬を貰っていたとしたらどうでしょう?
うんことは俺が生きるために犠牲になった命の残骸です。俺に恨みを持っていたってなにも不思議じゃない。
オナラと偽り外に出て、俺を人間社会から抹殺する。
それが反社会うんこの描いたシナリオではないでしょうか?
そのためには松平健のセキュリティを突破することが必要不可欠。
おそらく反社会うんこは強行突破を幾度も試みたでしょうが、全て松平健の鉄壁の防御に弾かれたに違いありません。
そこで反社会うんこは考えました。松平健を無理矢理突破するのではなく味方にしようと。
僕は子会社である松平健を冷遇していました。責任の大きい仕事を任せておきながら、23年間全く報酬を与えず、時にはヤスリのようなトイレットペーパーで傷つけることもありました。
僕はとんだパワハラ野郎です。
そんな扱いを受けていた松平健を懐柔するのは簡単だったでしょう。
そうして松平健は反社会うんこの手に落ちたのです。
運命の2020/2/2
前代未聞、世界を震え上がらせた最悪の計画が実行に移されました。
反社会うんこと松平健の目的は、フジノシンを公衆の面前で脱糞させ社会的に抹殺することでしたが、たまたまフジノシンが自宅にいたことや、そもそもフジノシンの社会性が著しく低いという偶然が重なり計画は失敗。
こうして令和最大の事件は幕を閉じたのでした。
今回の事件、加害者である反社会うんこや松平健にも同情の余地はあります。完全に彼らが悪いとは僕には思えない。
なぜこのような悲しい出来事が起こってしまったのか。問題の根本を解決するためにこれから全力で頑張っていきます。
今回のことは水に流すつもりです。
トイレだけにね!!!!!